医療保険の証券と、古い保険の特約と、給与明細の団体保険。入院したら1日いくら出るのかを初めて足して、調べた入院費の目安と見くらべたら、出る額のほうが多い。計算をまちがえたのか、入り方がおかしいのか、と手が止まった人に向けて書きます。
入院したら黒字になりそうな保険がおかしいかどうかは、黒字になるかどうかでは決まりません。見るのは、その合計を自分で選んだのか、気づかないうちに重なったのかです。出る額がかかる額を上回るかどうかは、入院するまでだれにも分かりません。
僕は2019年8月に、自分の入院の保障を初めて足しました。証券のある2本で1日1万5,000円、数日あとに会社の団体保険を足して、1日あたり2万円です。
僕自身は、記録にあるかぎり、入院の給付金を受け取っていません。黒字になった体験は書けないので、足して出た数字と、そのあと何を見て1日1万円にしたのかを書きます。すでに受け取った人の医療費控除は、よくある質問に国税庁のページの原文だけを引きました。
入院したら黒字になりそうな保険がおかしいかどうかは、黒字かどうかでは決まりません。僕は足したら1日2万円でしたが、その数字を自分で選んだ覚えがありませんでした。
のろべえ|「みんなの保険見直し体験談」運営者。40歳・メーカーの総務で働く会社員。川崎市で妻と子ども2人と暮らしています。
- 2009年から保険を10年放置
- 夫婦の保険料は月43,600円
- 2019年に窓口を5か所回った
- 見直し後は月19,800円
- 2級FP技能士(2021年合格)
- 住宅ローンアドバイザー
仕事では社内の団体保険の取りまとめと年末調整を担当。証券を開いて、並べて、比べるところから書いています。プロフィールの続きを読む
入院したら黒字になる保険がおかしいかは、合計の出どころで決まる
おかしいかどうかを分けるのは、黒字になるかどうかではなく、その合計がどうやってできたかです。下に引く生命保険文化センターの2つのページは、2026年10月7日に原文を開きました。
給付は日額で決まる形が多い
入院の給付金は、かかった額に合わせて出るのではなく、先に決めた日額で出る形が多くなっています。生命保険文化センターの医療保険のQ&Aには、「入院給付金は、入院1日につき10,000円などの日額を設定するものが一般的です」とあります。
同じページには、日額に入院した日数をかけた額を受け取る形のほかに、日額ではなく一時金で決める形も紹介されています。文に書かれているのは、どちらも先に金額を決めておく形です。
なので、出る額とかかる額が合わないのは、計算のまちがいではなく、決め方がちがうからです。多いほうにずれることも、少ないほうにずれることもあります。自分の契約がどの形なのかは、証券を見るか、保険会社に聞いてください。
上回るかは入院前に分からない
出る額がかかる額を上回るかどうかは、入院する前には分かりません。同じセンターの入院費用のページから、「生活保障に関する調査」(2025年度)の数字だけを並べます。
| 項目 | ページの数字 |
|---|---|
| 1日あたりの 自己負担 | 平均 24,300円 |
| 1日あたりの 分布 | 20,000円未満が 約6割 |
| 自己負担の 総額 | 平均 18.7万円 |
| 総額の 分布 | 20万円未満が 約7割 |
集計の対象は、過去5年のあいだに入院して自己負担のあった人で、いちばん近い入院について答えた数字です。金額は高額療養費制度を使ったあとの額で、治療費や食事代、差額ベッド代に、交通費・衣類・日用品費などを足したものだと注に書かれています。
ページには、総額について「ケースによっては費用が高額になることもあります」とも書かれています。平均より多くかかった人も、少なく済んだ人もいる数字なので、あなたの入院がどちらになるかは、この表からは言えません。
見るのは選んだ合計かどうか
黒字かどうかのかわりに見るのは、その合計を自分で選んだかどうかです。入院したら1日いくら、と決めて入った結果なら、足した数字が大きくても、それはあなたの家の決めごとです。
気になるのは、1本ずつ別の年に入って、足したことがないまま合計ができていた場合です。僕がそうでした。
- 合計を自分で決めたか
- 同じ役目が重なっていないか
- 毎月いくら払っているか
3つとも答えられるなら、いまの形を続けるのも1つの答えです。1つでも答えにつまるなら、やめる・続けるの前に、紙に書き出す所から始めてください。
入院したら黒字になる保険がおかしいかは、出る額とかかる額の差では決まりません。その合計を自分で選んだのかどうかを、先に見てください。
足したら入院1日2万円だった僕の体験談
僕の入院の保障は、足すと1日あたり2万円でした。入院の給付金を受け取った記録は僕にないので、書けるのは足し算をした日のことと、数字の出どころです。
証券の2本で1万5,000円
最初に出た数字は、1日1万5,000円でした。2019年8月、住宅ローンの書類を片づけるついでに証券を表に写したとき、入院の行は僕の名前で2つあったんです。
- 22歳の保険の特約
- 25歳で足した医療保険
特約が1日5,000円、医療保険が1日1万円です。25歳の1本は、保険会社に転職した大学の先輩に頼まれて入りました。
入った年が3年ちがうので、2つを同じ紙に書いたのはこの日が初めてです。足して1万5,000円という数字を、僕は入ってから7年、一度も見ていませんでした(5,000円と1万円の足し算です)。
給与明細で2万円になった
合計が2万円になったのは、表を作った数日あとです。勤め先で給与明細を見ていて、団体医療保険の行に気づきました。気づいた日のことは、給料明細で団体保険が引かれてると知らなかった人への記事に書いています。
| 入院の保障 | 1日あたり | 見つけた紙 |
|---|---|---|
| 22歳の 保険の特約 | 5,000円 | 証券 |
| 25歳の 医療保険 | 1万円 | 証券 |
| 会社の 団体保険 | 5,000円 | 給与明細 |
| 合計 | 2万円 | 3つの紙 |
団体保険は月1,800円が給与から引かれていて、入院1日5,000円が出る保険でした。証券がないので、最初は保険の数に入れていません。家に帰って、表に1行を書き足しました。
証券のある2本に、この団体保険を足して3本です。入院1日あたりの合計は2万円になりました(1万5,000円に5,000円を足した計算です)。
比べる数字を持っていなかった
2万円が多いのか少ないのかを、そのときの僕は決められませんでした。入院すると1日にいくらかかるのかを、調べたことがなかったからです。
はっきり分かったのは、多い少ないより手前のことでした。1日2万円という数字を、僕は自分で決めていません。入った日が、3つそれぞれ別にあっただけです。
だれかが多く入らせた、という話ではありません。3つを足してみたことが、僕に一度もなかったというだけでした。
受け取った記録は僕にない
記録にあるかぎり、僕は入院の給付金を受け取っていません。1日2万円が出ていたら黒字だったのか赤字だったのかは、僕には分からないままです。
2024年に受け取った5万円は、2022年の日帰りの手術の請求もれを店で指摘されたぶんで、入院とは別の話です。
請求しないまま2年たった経過と、保険会社への聞き方は、日帰り手術の給付金を知らなかった僕の体験談に書いています。
なので、この記事に「入院したらこれだけ残った」という話は出てきません。書けるのは、足して出た合計を前にして、何を見て決めたかだけです。
僕の入院の保障は、証券のある2本に会社の団体保険を足すと1日2万円でした。入院の給付金を受け取った記録はないので、黒字になったかどうかは僕にも分かりません。
僕の1日2万円を、入院費の調査の数字と並べてみた
同じ1日2万円が、平均と並べると少なく見え、分布と並べると多く見えます。黒字かどうかを物差しにしない理由を、数字で書きます。
上の表の数字の横に、僕の2万円を置いてみます。調査は2025年度で、僕が足したのは2019年なので、年がちがう数字を並べているだけです。僕の入院に当てはめた数字ではありません。
| 平均 24,300円 | 2万円は 4,300円少ない |
|---|---|
| 分布 約6割 | 20,000円未満で 済んだ人のほうが多い |
4,300円は、24,300円から2万円を引いた計算です。平均と並べると赤字に見え、約6割という分布と並べると黒字に見えます。
同じ合計が、どの数字と比べるかで黒字にも赤字にもなるので、いまの僕は黒字かどうかを物差しにしていません。入院の日数も、部屋も、休むあいだの収入も、入ってみるまで分からないからです。
かわりに見たのは、同じ役目の保障が3つに分かれていることでした。3つを1つにまとめて、残したのは25歳で入った医療保険の1日1万円です。特約のほうを外す前に確かめたことは、特約をつけすぎて保険料が高い人への記事にあります。
- 2019年12月:特約をやめる
- 2020年4月:団体保険を抜ける
- 残り:医療保険の1日1万円
もう1つ、足してみて分かったことがあります。出る額は2万円と言えたのに、入院の保障に毎月いくら払っているのかは、言えませんでした。
| 入院の保障 | 月の保険料 |
|---|---|
| 22歳の 保険の特約 | 内訳が 分からない |
| 25歳の 医療保険 | 3,900円 |
| 会社の 団体保険 | 1,800円 |
医療保険と団体保険で月5,700円です(3,900円と1,800円の足し算)。特約のぶんは、22歳の保険の月11,200円(2019年9月1日の更新からは月14,600円)の中にふくまれていて、いくらなのかを僕は分けられませんでした。
黒字かどうかを考えるなら、出る額の横に、払っている額も書く。入院したときに受け取る額だけを見ていると、入院しない月にも出ていくお金が紙にのりません。
僕の1日2万円は、入院費の調査の平均と並べると少なく、分布と並べると多く見えました。黒字かどうかではなく、同じ役目が3つに分かれていることを見て、1日1万円にしています。
黒字になりそうだと気づいた日に、家でやる手順
気づいた日にやるのは、出る額を足す、払う額を足す、選んだ数字かどうかに印をつける、やめる前に聞く、の4つです。紙1枚で足ります。
入院で出る額を全部足す
最初に、入院したら出るお金を、家にある紙から全部ひろいます。日額で出る物と、一時金で出る物は、行を分けて書いてください。
- 医療保険の証券
- 古い保険の特約の行
- 給与明細の引かれる行
- 共済の証書
紙のない保険は、ぬけやすい所です。僕は数日あとに、給与明細から1行を足しました。
入院に払う月額も足す
2つ目に、その保障のために毎月いくら払っているかを、となりの列に書きます。出る額だけの表にしないためです。
特約のように、1本の保険料の中にまざっていて分けられない物もあります。分からない所は「分からない」と書いて、保険会社に聞く印をつけてください。
僕の表は、3つのうち1つがこの印のままでした。空いた行があると分かるだけでも、次に聞くことが1つ決まります。
選んだ数字かに印をつける
3つ目に、それぞれの行に、自分で金額を選んだかどうかの印をつけます。すすめられたまま入った、会社でまとめて申し込んだ、という行は三角にします。
当時の表にこの印はありませんが、いまの僕が2019年の3行につけるなら、3つとも三角にすると思います。金額を自分で選んだと言える記録が、どの行にも残っていないからです。合計が多いか少ないかの前に、合計を決めた覚えがない、ということが紙の上で見えます。
自分で選んだ行ばかりで、合計にも納得がいくなら、黒字になりそうでも直す所はないのかもしれません。それを決めるのはあなたの家です。
やめる前に残す1本を聞く
最後に、その日のうちにどれかをやめるのは待ってください。生命保険文化センターの解約のページは、「一度解約した生命保険は元には戻りません」と書いています(2026年10月7日に原文を確認)。
入り直すときは、年齢のぶん保険料が割高になったり、健康状態しだいで契約できなかったりする、という説明も同じページにあります。特約だけをやめることはできても、一定の制約が生じる場合がある、とも書かれています。
僕の合計が2万円から1万円になったのは、足した2019年8月から8か月あとの2020年4月です(月を数えた計算です)。特約は新しい保険が成立したのを確かめてからやめ、団体保険は年1回の更新の時期に抜けました。
入院したら黒字になりそうだと気づいた日は、出る額と払う額を1枚に書く所までにしてください。僕の1日2万円が1万円になったのは、足した月から8か月あとでした。
多いのか少ないのかは、書いた紙を1回見てもらうと聞ける
合計が多いのか少ないのかは、書いた紙を人に見せると聞けるようになります。1人で考えていた間、僕にはその答えが出ませんでした。
重なっていることまでは、表で分かりました。でも、3つのうちどれを残すのかは、ほかの会社の保険と比べないと決められず、それは素人の僕にはできませんでした。
そこで2019年の10月、証券の束と表をかかえて、相談の窓口を5か所たずねました。契約したのは保険見直し本舗です。
| 残った1本 | 25歳の医療保険 1日1万円 |
|---|---|
| 席で聞いた 理由 | 保険料が25歳の ときのまま 入り直すと高い |
残す理由は、出る額ではなく保険料の話でした。入院したらいくら出るかの列ばかり見ていた僕には、出てこなかった見方です。その席のことは、10年前の医療保険を古いと言われた人への記事にくわしく書きました。
保険見直し本舗の公式サイトのよくあるご質問には、「ご相談の結果、保険の見直しが必要のない場合もございます。そのようなときは現在の保険を継続していただくようおすすめしております」とあります(2026年10月7日に原文を確認)。
席で言うのは、「入院の保障を足したらこの数字でした。多いのか少ないのかを見てください」で足ります。聞くだけで帰る日の流れは、保険見直し本舗に相談だけで行った日の体験談に書いてあります。
- 証券(家にある分ぜんぶ)
- 給与明細か共済の証書
- 出る額と払う額の紙1枚
このままで合っています、という答えで帰ってくることもあります。そのときは、足した数字があなたの家で選んだ数字に変わります。
入院したら黒字になりそうな合計が多いのか少ないのかは、書いた紙と証券を1回見てもらうと聞けます。僕が席で聞いた残す理由は、出る額ではなく保険料の話でした。
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参考記事:保険見直しサービスのおすすめ人気ランキングTOP10
入院したら黒字になる保険はおかしいのかに関するよくある質問
- 入院したら黒字になる保険は、おかしいですか?
-
おかしいとは言い切れません。入院の給付金は、かかった額からではなく、先に決めた日額などで出る形が一般的だからです。見るのは、その合計を自分で選んだかどうかです。
- 入院したら黒字になりそうな保険は、入りすぎですか?
-
黒字になりそうかどうかだけでは決まりません。同じ役目の保障が、足したことのないまま重なっていないかを見てください。僕は3つに分かれていた入院の保障を、1つにまとめました。
- 入院したら黒字になるかどうかは、入院の前に分かりますか?
-
分かりません。入院の日数や部屋、休むあいだの収入で変わるからです。生命保険文化センターが2025年度に行った調査でも、1日あたりの自己負担は平均が24,300円、分布は20,000円未満が約6割で、人によって幅があります。
- 入院1日あたりにかかるお金は、いくらくらいですか?
-
生命保険文化センターが2025年度に行った調査のページには、直近の入院の1日あたりの自己負担は平均で24,300円、とあります。高額療養費制度を使ったあとの額で、交通費や日用品費などもふくみます。あなたの入院にそのまま当てはまる数字ではありません。
- 入院したら黒字になる保険に入っているなら、日額はいくらに下げるのが正解ですか?
-
正解の金額は、僕には出せません。貯金や、休むあいだの収入、毎月払える保険料が家ごとにちがうからです。下げる前に、出る額と払う額を1枚に書いて、人に見てもらってください。
- 入院したら一時金が出る保険は、1日あたりの合計にどう足しますか?
-
日額の行とは分けて書いてください。生命保険文化センターのQ&Aにも、日額ではなく一時金を設定するものがある、とあります。日数で割って日額に直すと、入院の日数の置き方で数字が変わります。
- 高額療養費があるなら、入院の保険は黒字になりやすいですか?
-
そうとは言えません。生命保険文化センターのQ&Aにも、自己負担割合や限度額は人によって異なります、とあります(2026年10月7日に確認)。あなたの限度額は、加入している健康保険に聞いてください。
- 入院の給付金を受け取ったら、医療費控除の計算はどうなりますか?
-
国税庁のタックスアンサー No.1120(令和8年4月1日現在法令等)は、支払った医療費から「保険金などで補てんされる金額」を引くとし、例に生命保険契約などの入院費給付金をあげています。その給付の目的となった医療費の金額を限度として引く、という注もあります(2026年10月7日に原文を確認)。自分の場合の計算は、税務署に聞いてください。
- のろべえさんは、入院して黒字になったのですか?
-
なったとは書けません。記録にあるかぎり、僕は入院の給付金を受け取っていないからです。書いたのは、足したら1日2万円だったことと、それを1日1万円にした経過です。
- 入院したら黒字になりそうだと、相談窓口で話してもいいですか?
-
話してかまいません。足した数字を書いた紙を出して、多いのか少ないのかを見てほしいと伝えれば足ります。見てもらった結果、何も変えずに帰ることもできます。
まとめ:入院したら黒字の保険は、合計を選んだかどうかで見る
入院したら黒字になりそうな保険がおかしいかどうかは、黒字になるかどうかでは決まりません。その合計を自分で選んだのか、足したことのないまま重なったのかで見ます。
あらためて、この記事の内容をまとめます。
- 給付は日額で決まる形が多い
- 上回るかは入院前に分からない
- 合計を自分で選んだかを見る
- 出る額と払う額を1枚に書く
- やめる前に残す1本を聞く
入院しない月にも、保険料は毎月出ていきます。出る額だけを見て「得ならいいか」で止めると、払っている額が何年も紙にのらないままになります。僕は7年、足し算をしませんでした。
証券と給与明細を出して、出る額と払う額を1枚に書いてください。多いのか少ないのかを1人で決めきれないときは、書いた紙ごと1回人に見せる、という道もあります。
入院したら黒字になりそうだと気づいたら、出る額のとなりに払っている額も書いてみてください。僕は1日2万円とは言えても、入院の保障に毎月いくら払っているかは言えませんでした。
\相談は何度でも無料/
足した紙と証券を持って行く


