節約で保険を解約する不安は、やめる保険より先に、残す保険を決めると小さくなります。どこまで削るかの線は、残すものが決まってから引けます。
固定費の見直しで、通信費とサブスクは片づいた。残った保険は、やめれば毎月かなり浮くのに、解約の連絡をしようとすると手が止まる。そんな人に向けて書きます。
僕は2019年に、夫婦で月43,600円だった保険を見直しました。合計を下げることで頭が一杯になり、保険料の低さばかりを追いかけて、要る保障にまで手をつけかけています。窓口で指摘されて、やっと気づきました。
見直したあとの保険料は月19,800円です。その4年後には月1,300円の保険を足して、合計は月21,100円になりました。削りすぎかけた失敗と、残す線の決め方を書きます。
節約で保険を解約するのが不安なら、やめる保険を探す前に、残す保険を1本決めてください。僕は高い保険を減らすほうから始めてしまい、要る保障まで削るところでした。
のろべえ|「みんなの保険見直し体験談」運営者。40歳・メーカーの総務で働く会社員。川崎市で妻と子ども2人と暮らしています。
- 2009年から保険を10年放置
- 夫婦の保険料は月43,600円
- 2019年に窓口を5か所回った
- 見直し後は月19,800円
- 2級FP技能士(2021年合格)
- 住宅ローンアドバイザー
仕事では社内の団体保険の取りまとめと年末調整を担当。証券を開いて、並べて、比べるところから書いています。プロフィールの続きを読む
節約で保険を解約する不安は、残す線を先に決めると小さくなる
節約で保険をやめるときの不安は、残す保険を先に決めると小さくなります。不安のもとは、やめたあとに何が出なくなるのかが見えていないことだからです。
節約の話の中では、保険は「やめる・やめない」の2つで語られがちです。でも、家に何本かある保険は、1本ずつ役目がちがいます。
| 決める順番 | 見るもの |
|---|---|
| 1 残す保険 | なくなると 困る保障 |
| 2 重なり | 同じ保障が 2本以上 |
| 3 多すぎる分 | 足りない額を こえている分 |
順番を逆にして、保険料の高い保険からやめていくと、残すはずの保障まで削りやすくなります。僕がそうでした。
生命保険文化センターの解約のページによると、解約するとその先の保障はなくなり、解約した保険を元に戻すこともできません(2026年10月6日確認)。だから、残す線を先に引きます。
節約で保険を解約するのが不安な人は、やめる保険ではなく、残す保険から先に決めてください。残すものが決まると、削ってよい所が見えてきます。
安さだけで比べて削りすぎかけた僕の失敗談
僕は見直しの途中で、保険料が低いかどうかだけを見て、要る保障まで削りかけました。節約の気持ちが強いときほど、同じことが起きやすいと思います。
合計43,600円で頭が一杯に
夫婦の保険料を初めて足した2019年の8月から、僕の頭は、月43,600円をどう下げるかで一杯になりました。入院に備える保険は3本あり、死亡保障は住宅ローンに付く保険とも重なっていたのです。
- 足した合計は43,600円
- 入院に備える保険が3本
- ローンの保険とも重なる
多すぎる、とは分かりました。そこから僕は、減らせるだけ減らすのが正しい、と思いこんでいます。
月額の欄ばかり見ていた
窓口を回っている途中から、僕は出してもらった案の、月額の欄ばかり見るようになりました。安い案が出ると、それだけでよい案に見えたのです。
そうやって比べているうちに、必要な保障まで削りかけ、窓口で指摘されました。何のための保障なのかを考えずに、数字の小さいほうへ寄っていただけでした。
指摘された僕には、返す言葉がありませんでした。安くなるから、という以外の理由を、僕は1つも持っていなかったからです。
残す保険から決め直した
指摘のあと、僕は決める順番を変えました。残す保険を先に決めて、それから減らす所を探す順番です。
| わが家の保険 | どうしたか |
|---|---|
| 25歳で入った 医療保険 | 残した |
| 長男の 学資保険 | 残した |
| 妻の 医療保険 | 残した |
| 3,000万円と 入院の特約 | やめた |
残した3本は、月3,900円、10,300円、3,200円です。そこに月2,400円の新しい保険を足して、夫婦の保険料は月19,800円になりました。
これは僕の家で起きたことです。どの家でも同じように下がる、という話ではありません。
僕は節約のつもりで保険料の安さだけを比べて、必要な保障まで削りかけました。残す保険を先に決める順番に変えてからは、削る所で迷わなくなりました。
固定費の見直しで保険をどこまで削るか決める順番
どこまで削るかは、残す保険、重なり、多すぎる分の順に見ると決められます。今夜は解約の連絡をせず、証券に印をつけるところまでで十分です。
残す保険に印をつける
最初に、なくなると困る保障に印をつけます。目印は、「これが出なかったら、だれが、いくら困るのか」を言えるかどうかです。
わが家で最初に残すと決まったのは、25歳で入った医療保険でした。25歳のときの保険料のまま一生上がらず、入り直すと高くなる、というのが窓口での説明です。
- 若いときに入った医療保険
- 子どもの学費のための保険
- 家族のくらしを支える保障
上の3つは、わが家が残したり、形を変えて持ち続けたりした保険の役目です。あなたの家で残すものは、家族や貯金でちがいます。
重なっている保障を探す
次に、同じ保障に2本以上払っていないかを探します。重なっている分は、削っても、その種類の保障がゼロにはなりません。
僕の入院の保障は、22歳の保険の特約、25歳の医療保険、会社の団体保険の3本でした。1本を残して、特約は解約し、団体保険は2020年4月に抜けています。
会社で入った保険は証券がなく、給与から引かれているので、固定費の一覧からもれやすいです。僕の月1,800円も、最初はもれていました。
多すぎる保障を測る
3つ目に、足りない額より大きく入っている保障を探します。これは、足りない額が分からないと測れません。
僕は窓口で、紙に図を描いてもらいました。住宅ローンは、僕が亡くなると保険で完済されます。
残る不足は、子どもが独立するまでの、月10万円ほどでした。そう整理されて初めて、3,000万円をずっと持ち続ける形は多すぎた、と分かっています。
足りない額は、公的な年金や、配偶者の収入でも変わります。自分の家の数字は、年金の窓口や、相談の席で確かめてください。
保険会社に聞いてから決める
削ると決めた保険も、解約を申し出る前に、保険会社へ聞いておくことがあります。今月すぐにできるのは、ここまでです。
- いまやめると戻る額
- 保障を減らして続けられるか
- 特約だけ外せるか
僕は米ドル建ての保険を、だれにも聞かずに解約して、払った額より約18万円少なく戻りました。先に聞いておけばよかった、といまも思っています。
固定費の見直しで保険をどこまで削るか迷ったら、残す保険、重なり、多すぎる分の順に見てください。削ると決めた保険も、戻る額を保険会社に聞いてから連絡できます。
解約のほかに保険料を下げる方法と、やめるときの順番
保険料を下げる方法は、解約だけではありません。やめる場合も、新しい保険が成立してから古い保険をやめる、という順番があります。
生命保険文化センターの案内には、保険金を減らす方法と、払うのをやめて保障を小さくして続ける方法がのっています(2026年10月6日確認)。後のほうは払済保険といい、変えると特約は一部をのぞいてなくなります。
| 僕の保険 | 下げ方 |
|---|---|
| 3,000万円の 定期と特約 | 解約 |
| 終身200万円 | 払済で 約70万円に |
| 会社の 団体保険 | 更新の時期に 脱退 |
終身200万円の部分をやめた場合、手元に戻るのは約21万円だと聞きました。残したほうが将来の保障が大きいと説明され、払うのをやめて約70万円の保障で残しています。
新しい保険が成立したのは2019年12月1日で、古い保険の特約をやめたのは、それを確かめた12月中旬です。逆にすると、保障のない期間ができます。申込から解約までの流れは、保険相談で乗り換えを勧められたらの記事に日付つきで書きました。
節約で保険を解約する前に、保障を小さくして続ける方法がないかを保険会社に聞いてください。わが家は終身200万円の部分を、払い込みをやめて約70万円の保障で残しました。
削ったあとに月1,300円を足した、わが家のその後
わが家は見直しのあと、保険を1本足しています。削った額をそのまま守り続けることが、節約のゴールではありませんでした。
2019年の見直しでは、妻の死亡保障の案も出ましたが、わが家は見送っています。足したのは2023年で、妻の収入保障の保険です。月5万円が出る形で、保険料は月1,300円でした。
| 時期 | 夫婦の保険料 |
|---|---|
| 見直す前 | 月43,600円 |
| 見直したあと | 月19,800円 |
| 2023年から | 月21,100円 |
月1,300円ふえましたが、僕はこれを節約の後もどりだとは思っていません。何のための1,300円なのかを、妻にも自分にも説明できるからです。
見直したあとも、2021年の11月と2024年に、同じ店で契約の中身を確かめてもらいました。家族の形が変われば、残す線も動きます。
わが家は保険を削ったあと、2023年に月1,300円の保険を足しました。節約で保険を見直すときのゴールは、いちばん安い額ではなく、理由を言える額だと思っています。
自分で線を引けないときは、証券を1回見てもらう
残す線を自分で引けないときは、証券を持って1回見てもらう方法があります。節約したい人ほど、解約の連絡より前に行く意味があります。
重なりまでは自分で見つけられましたが、足りない額も、ほかの会社の保険との比べ方も、僕には分かりませんでした。それで2019年の10月、証券の束をかばんに入れて、5か所の窓口を順に訪ねています。
契約したのは保険見直し本舗です。1回目は聞き取りと整理だけで約70分かかり、最初に言われたのは「これは残しましょう」でした。
保険見直し本舗の相談の流れのページには、証券を確かめて見直しが要らないと分かった人には、いまの保険をそのまま続けるようすすめる、と書かれています(2026年10月7日確認)。僕は相談を、保険を足す場ではなく、残す線を確かめる場として使いました。
- 持ち物は証券の束
- 1回目は聞くだけでよい
- やめる連絡はそのあと
下げたくて相談したのに見積もりが高くなった人は、保険相談で安くしたいのに増やされた人への記事を読んでください。
夫の保険を妻が1人で聞きに行けるのかは、保険相談は妻だけで行けるかの記事に書きました。
契約をしないで帰る人がいてもよいのか、という心配には、保険見直し本舗は相談だけで帰れるかの記事で答えています。
1か所の意見だけで削るのが不安な人は、保険相談のはしごは失礼かも読んでみてください。
節約のために保険を削りたい人ほど、解約の連絡の前に、証券を1回見てもらってください。僕が保険見直し本舗で最初に教わったのは、やめる保険ではなく残す保険でした。
あわせて読みたい関連記事です。
参考記事:保険見直しサービスのおすすめ人気ランキングTOP10
節約で保険を解約するのが不安な人のよくある質問
- 節約のために保険を解約しても、大丈夫ですか?
-
保険ごとに答えがちがうので、ひとまとめには言えません。解約した保険は元に戻せないので、先に残す保険を決めてください。残すものが決まると、やめてよい保険が見えてきます。
- 節約で保険を解約する不安は、どうすれば小さくなりますか?
-
やめたあとに何が出なくなるのかを、1本ずつ書き出してください。不安の多くは、そこが見えていないことから来ます。僕は残す保険を先に決めてから、削る所で迷わなくなりました。
- 固定費の見直しで、保険はどこまで削っていいですか?
-
線は、家族や貯金でちがいます。わが家は月43,600円を月19,800円にしましたが、医療保険2本と学資保険は残しました。残す保険、重なり、多すぎる分の順に見ると決めやすいです。
- 節約のために解約する保険は、保険料が高いものからでいいですか?
-
高い順に決めるのは、おすすめしません。僕は安い案ばかりを選ぼうとして、要る保障まで削りかけ、窓口で指摘を受けました。先に残す保険を決めてください。
- 節約で保険を解約すると、払ったお金は戻りますか?
-
契約によります。生命保険文化センターは、解約で戻るお金は、通常は払った保険料の総額より少なくなると説明しています。僕の米ドル建ての保険は、約76万5,000円払って、戻ったのは約58万5,000円でした。
- 保険を解約せずに、保険料だけ節約する方法はありますか?
-
保険金を減らす方法と、払うのをやめて保障を小さくして続ける払済保険があります。僕は終身200万円の部分を、払済で約70万円にして残しました。使えるかどうかは、契約した保険会社に聞いてください。
- お金の余裕がなくて保険を解約する人は、どのくらいいますか?
-
2024年度の生命保険文化センターの調査に、2021年からの3年間に民間の保険を解約・失効した世帯(2人以上の世帯)の理由がのっています。「掛金を支払う余裕がなくなったから」は24.8%でした。いちばん多いのは「他の生命保険に切り替えたので」の31.8%です。
- 節約のために保険を解約したいのに、配偶者に反対されます。どう話せばいいですか?
-
やめる話より先に、残す保険の話から始めると、話しやすいと思います。わが家は、申込の前の晩に僕が妻へ中身を説明してから、いっしょに店へ行きました。
- 節約で保険を解約したあと、また入り直せますか?
-
入り直せるとはかぎりません。生命保険文化センターは、入り直すと年齢のぶん保険料が割高になることや、健康の状態によって契約できないことがある、と説明しています。
- 節約のための保険の相談で、逆に保険をすすめられませんか?
-
案が出ることはあります。保険見直し本舗の公式サイトでは、プランの提案から先は希望した場合だけです。わが家も月2,400円の保険に新しく入りましたが、やめた分のほうが大きく、合計は下がりました。
まとめ:節約で保険を解約する不安は、残す線から決める
節約で保険を解約するのが不安なら、やめる保険より先に、残す保険を決めてください。どこまで削るかの線は、そのあとで引けます。
あらためて、この記事の内容をまとめます。
- 先に残す保険を決める
- 安さだけで比べると削りすぎる
- 重なりは削る候補になる
- 解約は新しい保険の成立後
- 削ったあとに足す年もある
安さだけで比べると、僕のように必要な保障まで削りかけます。急いで解約して浮く1か月ぶんの保険料より、残す線を決めるための数日のほうが、あとで効いてきます。
自分で線を引けない保険が残ったら、解約の連絡の前に、証券を持って1回見てもらってください。解約を1つもしないで帰る日があってもかまいません。僕が1回目に持ち帰ったのは、残す保険の名前でした。
節約で保険を解約するのが不安な人は、残す保険を1本決めるところから始めてください。わが家は3本を残し、あとから月1,300円を足して、いまも理由を言える額を払っています。
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